☆にゅ~にゅ~のひとりごと

2010年3月乳がんope 医療人にして乳がん一年生。治療の記録や患者としての日々を綴ります。

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2011年3月11日

その日

術後一年目を明日に控え

一年で体験した治療に思いを巡らせながら

「乳がん一年生も進級だな」

「いただいた命のもうひとつの誕生日だな」

と晩餐メニューを考えるはずだった


午前中からの目まぐるしい業務をこなし、やっと昼食を済ませた午後3時前

それは突然だった

その日までの揺れには
慣れっこになっていて

若い女性事務員と
「また来ましたね」と初めは余裕だった

ところが

なかなか揺れがおさまらない

そのうち
横揺れ・突き上げられるような揺れ・ぐるぐる回されるような揺れに襲われ、建物五階にある職場の部屋の出入り口ドアを押さえるのに精一杯だった

その時間はどれだけだったんだろう

天井のエアコンの扉がバタバタと開く音

書棚がバタッと倒れる音
メリメリと壁にひびが入る音

向かいの職場の食器がガチャガチャ割れる音

病児保育園の子どもたちの鳴き声

女の人たちの悲鳴

事務員の子の
「怖いよ~怖いよ~」の声


揺れの最中にも

もう一人の事務員は大丈夫か
術後間もない患者は大丈夫か
患者の付き添い家族は大丈夫か
帰宅途中の外来患者は大丈夫か

そんなことを考えながらも死を覚悟した時間だった

自分の家族と朝に会わずに出勤してきたことが悔やまれた


揺れがおさまり辺りをみると

壁の一部は剥がれ落ち

足の踏み場もない悲惨な状況と化していた

机上の書類棚は崩れ落ち
パソコンは倒れ

コンセントも抜けていた

直ぐに院内PHSも携帯も不通になった

自家発電になり断水の状況になった


入院中の患者や付き添い家族の無事を確認し、事務員を帰宅させた後
その日から翌日午前まで外来トリアージに従事した

外来待合室のソファーを簡易ベッドにし、次々にくる患者や帰宅困難者の対応に追われた

目の前で起きていることが映画で観た光景だった

どこか絵空事のようで
悪い冗談に巻き込まれたかの錯覚すら感じた

職員も患者もそれぞれの立場で淡々と協力し合って朝を迎えた




我が家も部屋の中は悲惨な状況だったが、家族や友人の無事が確認できた


電気や携帯の電波もやっと通じるようになった今日
初めてテレビ報道を観た

ことばがない


乳がん二年目を迎える日に

あらためて命をいただいた気がする

今、私が

日本人としてできること

医療人としてできること

精一杯にしていこう


そして

大事に生き抜こう
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  1. 2011/03/16(水) 17:49:49|
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